2026年10月3日(土)から、JR八王子駅南口と「桑都の杜(そうとのもり)」を結ぶ区間で、自動運転バスの実証運行が始まります。
八王子市と東京工科大学が国土交通省の事業を活用して実施するもので、運行は12月25日(金)までです。
乗車は無料で、事前予約も必要ありません。
JR八王子駅南口と「桑都の杜」を結ぶ区間で10月3日から実証運行
八王子市は公式ホームページの「自動運転バス」のページで、東京工科大学との共創により、八王子駅南口と桑都の杜の間で自動運転バスの実証実験を行うと発表しました。
ページは2026年9月28日(月)に更新されており、地域公共交通への安全な自動運転技術の導入に向けた取り組みと説明されています。
- 取り組み名: 自動運転バスの実証運行(八王子市×東京工科大学)
- 実証運行期間: 2026年10月3日(土)〜12月25日(金)
- 運行区間: JR八王子駅南口〜「桑都の杜」
- 桑都の杜の住所: 東京都八王子市子安町三丁目26番1号
- 実施主体: 自動運転社会実装推進事業コンソーシアム(八王子市・東京工科大学)
- 使用車両: ポンチョ(日野自動車)
- 定員: 13人(着席のみ)
- 速度: 〜40km/h(自動運転時)
- 運賃: 無料
- 予約: 事前予約なし
- 公式HP: 八王子市「自動運転バス」
この実証実験は、国土交通省の自動運転社会実装推進事業の一環として実施されるとのことです。
乗降場所と時刻表はチラシで案内される予定で、市のページには現在準備中と記載されています。
使用車両は日野自動車の「ポンチョ」、定員は着席のみの13人
市の発表によると、実証運行で使われるのは日野自動車の小型バス「ポンチョ」です。
「ポンチョ」は、コミュニティバスや小規模な路線で使われている小型のノンステップバスです。
定員は13人で、市のページには着席のみと明記されており、立ち乗りでの利用は想定されていません。
自動運転時の速度は時速40kmまでで、市は安全のため乗車中は必ず着席するよう呼びかけています。
東京工科大学が2026年7月13日付で公開したプレスリリースでは、車体側面に「自動運転実証実験中」「Autonomous vehicle」と大きく表示された車両の写真が紹介されています。

東京工科大学が実証実験で使用している自動運転バス(出典:東京工科大学公式サイト)
LiDARとカメラで周辺を認識、モニターで自動運転の状態を監視
東京工科大学のプレスリリースには、自動運転バスの概要として車両のセンサー配置図が掲載されています。
図では、前方側方用と側方近傍用、前方近傍用、後方用のLiDAR(ライダー)と、遠方・近傍・側方の障害物カメラ、屋根のGNSSアンテナとLTEアンテナの位置が示されています。

自動運転バスのセンサー配置(出典:東京工科大学プレスリリース)
同大学は、LiDARとカメラにより周辺環境を認識し、モニターによって自動運転の状態を監視すると説明しています。
プレスリリースのモニター画像には、現在速度や前方障害物距離、自車位置の計測手法、走行マップに加え、「自動運転中」「アクセル自動制御中」「ブレーキ自動制御中」といった状態表示が並んでいます。

LiDARセンサーの検知画像と運転席・前方カメラの映像(出典:東京工科大学プレスリリース)
乗車は無料で予約不要、荒天や不具合では運休や手動運転に切り替え
市は乗車に関する案内として、運賃は無料で事前予約はなく、直接乗車場所へ来るよう記載しています。
ただし待機人数や乗車定員の都合により、乗車できない場合があるとのことです。
乗車した人には、今後の事業の発展のため、降車後のアンケート調査への協力が呼びかけられています。
注意事項として、荒天や自動運転システムの不具合などにより、運休や手動運転での運行に切り替わる可能性があると案内されています。
また事故防止のため急停車する場合があるほか、運行の支障や他の参加者の迷惑になると判断された場合は乗車を断ることがあるとされています。
八王子市と東京工科大学が2026年7月9日にコンソーシアム協定を締結
今回の実証運行の土台となる協定は、2026年7月9日(木)に結ばれました。
八王子市が2026年7月2日付で出したニュースリリース「東京工科大学とコンソーシアム協定を締結」によると、締結式は東京工科大学八王子キャンパス(東京都八王子市片倉町1404-1)で行われ、初宿和夫市長と香川豊学長らが出席しました。

2026年7月9日に八王子キャンパスで行われた協定締結式(出典:東京工科大学プレスリリース)
協定の名称は「自動運転社会実装推進事業コンソーシアム協定」で、内容は自動運転バス導入に関することです。
具体的には、実証実験の実施、安全性や運行方法といった自動運転の技術的検証、AI・DXを活用した運用手法の検討などが挙げられています。
東京工科大学は、八王子市が令和8年度(2026年度)の国土交通省「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」に採択されたことを受けた取り組みだと説明しています。
3月のスクールバス実証から地域交通へ、市内のルート拡大も視野
東京工科大学は、学内スクールバスの自動運転化に向けた実証実験を2026年3月に始めています。
同大学の発表によると、2026年3月7日(土)に八王子キャンパスで出発式が行われ、JR八王子みなみ野駅とキャンパスを結ぶ区間で、未来モビリティ研究センターの須田義大教授を中心に取り組みが進められています。
出発式には初宿市長も参加し、実際の自動運転バスに乗車したとのことです。

2026年3月7日に八王子キャンパスで行われた自動運転スクールバス実証実験の出発式(出典:東京工科大学公式サイト)
今後は2026年度中に、東京工科大学八王子キャンパスとJR八王子駅を結ぶ区間でも実証運行が計画されています。
同大学は2025年10月にスーパーコンピューター「青嵐(SEIRAN)」を導入し、同時に八王子市とAI・DXを活用した連携に関する協定を締結しており、今回の自動運転はその連携を地域交通へ広げる取り組みにあたります。
2025年8月の高尾地区の事故とは事業主体が異なる取り組み
八王子市内では2025年8月、高尾地区で行われていた別の自動運転バスの実証実験中に事故が起きています。
日本経済新聞は2025年8月29日付で、同日午前11時35分ごろ、八王子市高尾町で実証実験中のバスが道路脇の街路樹に衝突し、乗客乗員15人のうち3人が軽傷を負ったと報じました。
東京都は2025年11月10日に事故原因を公表し、自動運転システムの制御機能が本来使うべきではない古い目標位置情報を誤って読み込む設計上の不備が直接的な原因だったと説明しています。
八王子市が2025年9月11日の都市環境委員会に提出した報告資料によると、この実証実験は東京都都市整備局が事業実施者で、八王子市は周知などで協力する立場でした。
今回10月に始まる実証運行は、八王子市と東京工科大学によるコンソーシアムが実施主体となる別の取り組みです。
「桑都の杜」は10月3日オープン、南口からの移動手段が増える
運行区間の終点となる「桑都の杜」は、旧八王子医療刑務所の跡地を活用した複合施設で、実証運行の初日と同じ2026年10月3日(土)にオープンします。
「八王子歴史・郷土ミュージアム」と八王子中央公園で構成され、JR八王子駅南口から歩いて向かうと上り坂が続く場所にあります。
八王子駅南口では、オープンを記念して10月4日(日)に南大通りで歩行者天国も予定されており、10月上旬は駅南側に人の流れが生まれそうです。
関連記事として、施設の概要とオープン記念イベントについては「桑都の杜」が八王子市子安町に10/3オープン!公園とミュージアムの拠点と八王子駅南口の南大通りで歩行者天国が10/4開催!桑都の杜オープン記念で8ブース出展で紹介しています。
まとめ
今回、JR八王子駅南口と「桑都の杜」を結ぶ区間で自動運転バスの実証運行が2026年10月3日(土)に始まることを紹介しました。
八王子市と東京工科大学のコンソーシアムが実施主体で、運行期間は12月25日(金)まで、車両は日野自動車の「ポンチョ」で定員は着席のみの13人です。
乗車は無料で事前予約はなく、乗降場所と時刻表はチラシで案内される予定となっています。
桑都の杜へ向かう新しい移動手段として、ぜひ体験してみてください。



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