八王子市がクマ対応マニュアルを見直しへ!9/28の都内初の緊急銃猟を受け検証

八王子市の会見資料。捕獲したクマは全長147センチ、体重65キロ。対策本部の機動的な開催方法、市長と副市長が不在の場合の権限委任、マニュアルと対応体制の見直しを検討すると書かれている ニュース

八王子市は2026年9月30日(水)の市長定例記者会見で、小津町で9月28日(月)に行った都内初のツキノワグマの緊急銃猟を検証すると発表しました。

9月9日(水)に策定したばかりの「八王子市ツキノワグマ対応マニュアル」と対応体制を見直し、当面、クマが捕獲された際は市長の判断で対応するとしています。

9月30日の市長定例記者会見で検証と見直しを発表

八王子市は9月30日(水)14:00から、開業前の「桑都の杜」(東京都八王子市子安町三丁目26番1号)のセミナー室で市長定例記者会見を開き、報道発表資料の1件目として小津町の緊急銃猟を報告しました。

八王子市公式ホームページの「市長定例記者会見」に掲載された9月30日の会見資料によると、市は緊急銃猟に至った状況と捕獲したクマの計測データを公表しました。

そのうえで、今回の事例を検証し、緊急時により迅速かつ的確に対応できるよう取り組むとしています。

産経新聞は2026年10月2日(金)、市が10月1日(木)にマニュアルの内容を見直す予定だと明らかにしたと報じています。

対策本部の開き方や権限の委任など3項目を検討

会見資料によると、八王子市は実施に至った経緯や一連の対応を確認し、マニュアルの内容と運用状況を含めて検証を進めています。

検証結果を踏まえて、主に次の3項目を検討するとしています。

  • 緊急時における対策本部の機動的な開催方法
  • 市長及び副市長が不在の場合における意思決定権限の委任
  • マニュアル及び対応体制の見直し

八王子市は今回の事案を受け、ツキノワグマが捕獲された際の対応は、マニュアルによらず暫定的に市長の判断で行うと記しています。

会見資料の文面。捕獲したクマは全長147センチ、体重65キロ。検証と今後の主な対応として、対策本部の機動的な開催方法、市長と副市長が不在の場合の意思決定権限の委任、マニュアルと対応体制の見直しが挙げられ、捕獲時は暫定的に市長の判断で対応すると書かれている

検証と今後の主な対応(出典:八王子市 2026年9月30日市長定例記者会見資料)

八王子市への連絡から約2時間、17:29に緊急銃猟

会見資料の「小津町におけるツキノワグマの緊急銃猟の経過について」は、9月28日(月)の対応を次のように整理しています。

  • 14:00ごろ: 市民が小津町の向橋から北西150メートルの農地で、民間団体のくくり罠に錯誤捕獲されたクマを発見
  • 15:05ごろ: 市民が警察へ通報
  • 15:30ごろ: 高尾警察署から市へ情報提供。市は委託業者の株式会社フォレスターズプロに現地派遣を指示し、東京都多摩環境事務所と協議
  • 16:20ごろ: 委託業者が到着。200メートル以内に民家があり有害鳥獣捕獲では対応できないと判明し、緊急銃猟の対応に切り替え
  • 17:03: マニュアルに基づき八王子市ツキノワグマ対策本部会議を開催
  • 17:13: 庁内対策本部の報告に基づき、市長が緊急銃猟の実施を承認し指示
  • 17:29: 緊急銃猟を実施(捕獲者は株式会社フォレスターズプロ)

資料には、クマは罠にかかっていたものの暴れていて近づけず、吹き矢での対応も難しかったと書かれています。

捕獲したクマは全長147センチ、体重65キロでした。

東京新聞は、市が当初約70センチと発表した体長を29日に147センチと訂正したと伝えています。

小津町におけるツキノワグマの緊急銃猟の経過をまとめた表。9月28日午後2時ごろの発見から、午後3時5分の通報、午後3時30分の情報提供、午後4時20分の業者到着、午後5時3分の対策本部会議、午後5時13分の市長承認、午後5時29分の緊急銃猟までが時刻順に並ぶ

9月28日の対応の経過(出典:八王子市 2026年9月30日市長定例記者会見資料)

現行マニュアルは副市長が本部長、緊急銃猟は市長が承認

見直しの対象となる八王子市ツキノワグマ対応マニュアルは、八王子市が2026年9月9日(水)に策定し、危機レベルを1〜4の4段階に分けて初動から緊急銃猟までの手順を定めています。

マニュアルでは、危機レベル3か4で経済産業部担当副市長が対策本部の設置を指示し、副市長が本部長として対応方針を決めます。

ただし緊急銃猟だけは、庁内対策本部長が市長に方針を報告して承認を受け、市長が庁内対策本部を通じて現場指揮官に実施を指示する流れです。

閉庁時は、職員の参集が終わるまで電話などで暫定的に本部機能を動かすとも書かれています。

マニュアルは、事案の収束後に関係機関の主な担当者で事後検証を行い、必要に応じて見直すと定めており、今回の検証はこの規定に沿ったものとなります。

八王子市ツキノワグマ対応マニュアルの表。危機レベル1は経過観察、2は防除と追い払い、3は捕獲と緊急銃猟を含む対応、4は市街地や観光施設への出没などで捕獲と緊急銃猟と書かれている

危機レベル1〜4の対応基準(出典:八王子市ツキノワグマ対応マニュアル)

当日は市議会の最中、市長「会議を開く時間すらない場面への備え」

東京新聞(2026年9月29日)によると、9月28日は本庁舎で市議会が開かれており、対策本部トップの副市長や本部員の部長が夕方まで議会対応にあたっていました。

同紙は、日没が迫るなか、夜間の発砲に必要な講習を受けたハンターがいなかったことも伝えています。

初宿和夫(しやけ かずお)市長は同紙の取材に、今回より切迫したケースを念頭に「会議を開く時間すらない場面への備えが必要だと感じた」と述べ、有事の議会との意思疎通のあり方も検討したいと話したとされています。

会見資料が挙げた対策本部の機動的な開催方法と、市長・副市長不在時の権限委任は、こうした当日の状況に対応する検討項目とみられます。

4月以降の出没とマニュアル策定までの経過

八王子市内では2026年4月以降、ツキノワグマの出没が続き、市はプロジェクトチームでの協議を経てマニュアルを策定しました。

策定から19日後に初めて緊急銃猟が行われ、その2日後に見直しの方針が示されたことになります。

クマを見かけたら刺激せず110番

八王子市は小津町周辺がツキノワグマの生息域だとして、熊鈴など音の出るものを持ち、早朝や夕方、日没後の薄暗い時間帯の入山を控え、ゴミを持ち帰るよう呼びかけています。

クマを見かけたときやわなにかかっているのを見つけたときは近づかず、安全な場所へ離れてから110番してください。

  • 緊急: 110番(警察)
  • けが人: 119番(消防)

最新の出没情報は、市公式の「ツキノワグマについて」と、東京都環境局の「TOKYOくまっぷ」で確認できます。

まとめ

今回、八王子市で小津町の緊急銃猟を受けたクマ対応マニュアルの見直し方針が2026年9月30日(水)の市長定例記者会見で示されたことを紹介しました。

市は対策本部の機動的な開催方法、市長・副市長不在時の権限委任、マニュアルと体制の見直しを検討するとしています。

見直しまでの間、クマが捕獲された際は暫定的に市長の判断で対応する方針です。

山沿いに出かける際は熊鈴を持ち、市の最新情報を確認してください。

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